【葉身分析センターより 2012年6月9日】  梅雨・・・もっと、光を・・・!

〔このブログは、東洋グリーン葉身分析をご利用のお客様に6月9日にお送りした『傾向と対策』と『葉身分析Weekly!』を、再構成したものです〕

【2012年6月9日】  梅雨・・・もっと、光を・・・!

気象庁は、6月4日に九州南部、6月8日に九州北部・四国・中国・近畿地方の梅雨入りを発表しました。 平年より1~4日遅く、昨年よりは12~18日遅い梅雨入りです。

今日の東京は真夏のような天気ですが、すぐにこちらも梅雨に入るでしょう。 目標値を『梅雨』に変更します。

 梅雨の芝への影響というと、まずは雨=水分ですが、もうひとつ見過ごされがちなのが、雲=日射量です。

 うす曇の日は明るく感じられますが、これは人間の目の感度がとても良いためで、エネルギー的には、ずいぶん低いのです。 フィルムで撮る写真が趣味の方は経験がおありと思いますが、曇りや雨の日、さらには屋内など、それなりに明るく思える場所で写真を撮ったら、写真が真っ暗だったり、手ぶれしてたり・・・・・ これは、人間の目は光量が1/10になると明るさが半分程度になったな、と感ずるのに対し、光のエネルギーで化学反応を起こすフィルムは、光量1/10なら反応も1/10になるためです。 (最近は感度が高くて自動補正をしてくれるデジカメが主流になって、そんな失敗もなくなりましたが・・・

たとえば、最近の東京の実測値を見てみると、晴れた5月22日の日射量は28.34(MJ/㎡)でしたが、雨の5月27日には2.39しかありません。 曇りの6月6日にも7.17、つまり雨の日には晴れの約12分の1、明るく感じる曇りでも約4分の1しかないことになります。

 これは、光合成で炭水化物(=体の材料とエネルギー源)を作っているベントグラスにとっては、そのための光エネルギーが約1/4~1/12しか無かったことになります。 炭水化物の稼ぎは激減し、温度は比較的高いので呼吸による消費は多い・・・梅雨時、まだ元気に見えるベントの体内で、確実に炭水化物収支は悪化していきます。

 さらに水分や窒素は葉の伸びを刺激し、徒長+刈込=炭水化物の収奪につながります。 梅雨から夏にかけての窒素過剰に注意をお願いしている(Weekly 172号)のも、こういった炭水化物不足を踏まえてのことです。

 というわけで、『梅雨』の目標値は、春に比べてNの上限が下がります。 雨が降らなくとも日射は少ない、これをぜひ念頭において、フルクタンの変化から、炭水化物の収支をご確認下さい。

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