ウインターオーバーシーディング(Winter Over Seeding):
ウインターオーバーシード、オーバーシード、WOSとも呼ばれる。冬季には休眠してしまう暖地型芝草をベースとして、おもに秋季に寒地型芝草の種子を播種し、年間を通じて常緑を保つこと。暖地型芝草のみであると、冬季に茶色に休眠する、冬季に生育しないために擦り切れなどの被害が出やすく、寒地型芝草のみだと、夏季に密度が低下する、病害にかかりやすい、枯死するなどのリスクがある。暖地型と寒地型の2つの種類を組み合わせ、それぞれの利点を生かして、芝生を美しく、強健に保つ方法である。
競技場などではティフトンをベースにライグラス類を播種することが多い。国立競技場を始め、全国のスタジアム、芝生グラウンド、ゴルフ場、校庭芝生化等で採用されている。冬季に寒地型芝草で緑を維持することで、ベースとなる暖地型芝草も保護される。
ゴルフ場ではティ、グリーン、フェアウエイなどで採用されており、ことに冬場にフェアウエイが緑でエッジのコントラストが美しいことは集客にも役立っている。
国立競技場にWOSが採用された経緯については国立競技場のホームページ、芝生の話 「なぜに国立競技場の芝生は美しいのか?」で読むことができます。