少し前の話になりますが、昨年12月に野球場内野整備に関する研修会「ターフェイス・ワークショップ」を開催しました。米国メジャーリーグスタジアムのグラウンド整備も手掛けるプロファイル社のジョシュ・マーデン(Joshua Marden)氏を講師に招き、東京・名古屋・大阪の3会場でそれぞれ室内講義と屋外実習を行い、合計31法人62名の方々にご参加頂きました。
室内講義では米国における野球場整備の基本概念とそれを実現させるための各種アイテムの紹介、屋外実習では実際にグラウンドに立ち、メジャーリーグ仕様のマウンドの作り方や雨天対応の仕方など内野整備方法について講習して頂きました。
メジャーリーグの野球場では、ピッチャーマウンドやバッターボックスの土の中に「マウンドクレイ」という粘土の塊が埋め込んであります。選手のスパイクで地面が削れてしまわないよう作られているのだそうです。マウンドクレイは既に日本のいくつかのプロ球団でも採用されており、今回ワークショップ3会場の野球グラウンドでも実際にそのマウンドクレイを設置しました。
マウンドクレイ設置の様子。粘土のブロックを敷き詰め、突き固めて整形します。
名古屋での開催日はあいにくの雨。でも「ターフェイス クイックドライ」のデモンストレーションにはうってつけの日和となりました(笑)。グラウンドにできた水溜りにクイックドライを撒くと、みるみる水を吸い取りぬかるみは解消。メジャーリーグでは急な降雨時にはこの資材を使ってグラウンドコンディションを速やかに回復させ、試合が長く中断したり持ち越しにならないようメンテナンスしています。
クイックドライでぬかるみ解消!
選手がより安全に、より高いパフォーマンスを発揮できるよう、グラウンド整備スタッフの方々が日々陰で支えてくださっているのですね!私たちも日本の野球場の更なる品質向上と標準化のお手伝いをすべく、今後も「ターフェイス・ワークショップ」は定期的に開催する予定です。