〔このブログは、東洋グリーン葉身分析をご利用のお客様に4月8日にお送りした『傾向と対策』・『葉身分析Weekly!』を、再構成したものです。 最新の情報に比べて半月~1か月程度のタイムラグが生じていることがあります(・・・・詳しくは、こちら)〕
【葉身分析センターより 2016年4月8日 その1】 ベントの動き出しを確認、目標値「春」に切り替えです。
前回お知らせしたモクレンに続き、桜(ソメイヨシノ)も平年より5日程度早く開花しました。
葉身分析値にも動きが出てきましたので、目標値を今日付けで『春』に切り替えます。
東京の気温を見ても(上図)、3/27以降は最低気温が5℃を割り込むことも無くなり、それを受けて遅れていたフルクタンも動き出し、4月7日の時点ではほとんどの地域で減少が始まっています。 葉身のリン・カリも上昇し始めました。
温度の上昇とともに冬季の休眠が解除され(脱順化)、代謝反応が活性化して葉の中の葉緑素や酵素タンパクが再合成されるとともに、新しい葉や根の形成が旺盛に行なわていることがうかがわれます。
これからしばらくは、ベントグラスには最適な温度になります。 光合成も地上部や地下部の生長も活発に行なえる温度帯なので、しっかり施肥して光合成を促進し炭水化物をたっぷり作って、梅雨までに植物体と土壌の若返りを図りたい時期ですが、体内の窒素レベルが過剰になると、葉の生長ばかりに炭水化物が消費されてしまいます。 土壌や体内の窒素レベルを確認の上、緩効性肥料で窒素不足が起こらないようにベースラインを作り、更新作業時にはさらに液肥でワンポイント的に窒素レベルを高め、作業からの回復を促すというような、厳密な窒素コントロールが必要な時期です。
その方法をはじめ、この『春のひと山』の具体的な作業については、「ベントグリーンを夏越しさせる9つのステップ」の『STEP2 春』をご参考ください。