〔このブログは、東洋グリーン葉身分析をご利用のお客様に7月18日にお送りした『傾向と対策』・『葉身分析Weekly!』を、再構成したものです。 最新の情報に比べて半月~1か月程度のタイムラグが生じていることがあります(・・・・詳しくは、こちら)〕
【葉身分析センターより 2016年7月18日】 目標値「夏」へ・・・危険な兆候、警戒を。
本日(7/18)昼前、気象庁は、九州南部・北部、四国、中国、 近畿、東海が、梅雨明けしたとみられると発表しました。
関東より東ではまだ梅雨明け宣言は出ていませんが、葉身分析値で見ても、ベントの体内はもう「夏」のようです。 葉身分析目標値も『夏』に切り替えます。 フルクタンと鉄の目標値が少し下がります。
今年の梅雨は、関東では空梅雨気味で気温が高めに推移、西日本では大雨で各地で被害が出るなど、「しとしとと雨が降り続く」という梅雨のイメージと異なり、「夏のような」梅雨だったようです。
今年の東京の毎日の気温を見ても、6月9日以降は日最低温度が18℃をコンスタントに上回り、根には厳しい暑さが続いたことがわかります。 さらに6月下旬からは毎日の平均気温と最低気温がほとんど同じ、つまり夜温が下がらない日が続き、ベントには苦しい毎日だったようです。 皆さんのコースのベントの体内状態はいかがでしょう?
葉身分析の全国平均値で見ると、窒素は比較的良くコントロールできている場が多いようですし、フルクタンで見る限りまだ比較的余力を残している場も多いようですが、カリは現時点で猛暑だった2011年に次ぐ低さで、すでに温度による影響が根に出始めているのかもしれません。 梅雨明けで温度が一段と上がると、一気に落ち込む危険もはらんでいます。警戒が必要です。
引き続き葉身中の窒素の厳密なコントロールを続けながら、葉身中のカリウムで根の活性を確認し、サイトカイニン剤などでケアしながら、炭水化物収支の指標であるフルクタンに着目しながら管理を行なってください。 「ベントグリーンを夏越しさせる9つのステップ」は、フルクタンが10程度ある場合は「Step 4」、フルクタンが5を切ってしまっているような場合には「Step 5」をご参照ください。