ミクロの世界へようこそ!

DSCN4093私たちの身の回りには、ほんの数ミリの虫から肉眼で見ることができない菌まで様々な生き物が暮らしています。誰もが一度は理科の授業で使ったことのある顕微鏡…これを使えば、普段は気付かないものが見えてきます。

日本芝には立枯病(ゾイシアディクライン)という病害があります。治療が難しい厄介な病害です。これに感染した芝を顕微鏡で覗いてみると、パズルのピースみたいな形をしたものが…これが菌の正体です!

PA150020続いては小さな虫。そう、カイガラムシです。良く見るとつぶらな瞳が可愛いですが、植物の汁を吸う害虫に該当します。芝はもちろん、観葉植物や樹木でも問題になるのでご注意ください!

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【葉身分析センターより 2016年5月23日 その2】 気持ちの良い初夏の日が続いています。

〔このブログは、東洋グリーン葉身分析をご利用のお客様に5月23日にお送りした『傾向と対策』・『葉身分析Weekly!』を、再構成したものです。 最新の情報に比べて半月~1か月程度のタイムラグが生じていることがあります(・・・・詳しくは、こちら)〕

 

【葉身分析センターより 2016年5月23日 その2】 気持ちの良い初夏の日が続いています。

 

今年の春は比較的良い天気の日が多く、関東では連休のころから、澄み渡った空と強い日差し、そして涼しい風という、気持ちの良い天気が続きました。 昼間はちょっと暑くても、夜には涼しいくらいに温度が下がるこの天候は、植物も大喜びのようです。 我が家のベランダの小さな鉢植えでは、どこからか入り込んだカラスノエンドウやカタバミたちが、強い日差しを喜ぶように、咲き誇っていました。

カタバミとカラスノエンドウ 20160429

ただし、この天気は、蒸散要求量が多いことも、意味しています。 事実、ウチの大きく育ったムラサキカタバミたちは、ちょっと風の強い日に乾いて、萎れてしまいました。 あわてて水をやったのですが、ダメージが大きく、完全には戻りませんでした。

ムラサキカタバミ 20160429

グリーンのベントたちも同じ。 乾燥や、土壌のドライスポットに充分な注意が必要です。 このあと暑くなると、強い浸透剤処理は薬害を起こしやすくなります。 ぜひ、今のうちに土壌のチェックを行ない、ドライスポットが出ているようならば、しっかり処理をお願いします。 そのヒントには、弊社ホームページの芝草技術情報「ドライスポットの話題2題」も、ご参考ください。

 

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訪問者(24)

kurokogane事務所の小さな圃場に現れたのは、クロコガネ! ベントグラスの上でのんびりしています。
つまんで「ポイッ!」。
飛ぶ様子も無く雑草の茂みで見失ってしまいました。
季節はコガネムシも呼んできたのか・・・!?
(こんなムシでお困りの方は・・こちらからどうぞ

ツマグロヒョウモン 幼虫そんな中、玄関わきのプランター周りでざわめきが・・・。
小雨模様なのに元気の無いパンジーに、その原因を見ました。
真黒な体に赤のストライプと点々模様の毛虫。いかにも刺されたら痛そう。

「毒虫」と呼ばれかけた毛虫は「ツマグロヒョウモン」の幼虫です。
ツマグロヒョウモン チョウ目 タテハチョウ科 ドクチョウ亜科に分類される蝶で、オレンジ色でひらひらと飛びます。
スミレが好きでパンジーなども食べるようです。
ドクチョウ亜科なのですが、毒は有りません。まずは一安心。
傷んだパンジーは、もう入れ替えの季節・・ということで落着しました。

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【葉身分析センターより 2016年5月23日 その1】 そろそろ春も終わり・・・準備は万端でしょうか?

〔このブログは、東洋グリーン葉身分析をご利用のお客様に5月23日にお送りした『傾向と対策』・『葉身分析Weekly!』を、再構成したものです。 最新の情報に比べて半月~1か月程度のタイムラグが生じていることがあります(・・・・詳しくは、こちら)〕

 

【葉身分析センターより 2016年5月23日 その1】 そろそろ春も終わり・・・準備は万端でしょうか?

 

前回(4月8日付け)で葉身分析目標値を『春』に変更して以降も、平年よりも高めの温度が続いています。
ベントにとっては順調な春だったようですが、それもそろそろ、終わりのようです。

昨日5月22日には全国929地点中102地点が最高気温30℃以上に。北海道音更町で33.1℃など北海道を中心に20地点で5月の観測史上最高気温を記録したそうです。

東京の毎日の気温(2015年12月~2016年5月と平年値)

東京の日平均気温(上図)を見ても、4月以降は平年より高めに推移、4月中旬以降は茎葉の生育適温に入って来ています。 これに対して夜の最低気温はまだ根の適温上限である18℃には達しておらず、昼間暑くても夜は温度が下がるという、寒地型芝草のベントグラスには、もってこいの天候が続いてきました。

これを受けて、葉身中のリンは順調に高まっており、根の活動に向いた温度帯であることが確認できます。  一方で窒素は以前の年に比べるとやや低めで、抑えめの施肥をしているコースも多いようです。 そのためかカリも低め、フルクタンは比較的高い値を維持しています。

例年ではこのあと6月初旬に、夜温の上昇と降雨の増大によって根の活性が下がり、ベントの生育状態は『梅雨』のステージに入ります。 それまであと半月が、根に負担をかけることができる最後のチャンス。 グリーンの土壌の状態を確認し、もし梅雨と夏を迎えるのに必要な通気性と透水性が確保されていないようならば、必要な更新作業を行なってください。

更新作業に伴い、傷ついた組織の再生のために炭水化物が消費されて、フルクタンは一時的に下がりますが、今の時期であればその後に光合成能力が上がり、フルクタンは再び増加に転ずるはずです。 もしそうならないようなら、炭水化物収支を悪化させる何らかの要因があるはず・・・・ベントが苦しい季節を迎える前に、不安要因は取り除いておいてください。

詳しくは「ベントグリーンを夏越しさせる9つのステップ」の『STEP2 春『STEP3 梅雨をご参考ください。

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訪問者(23)

ヒバリ頭上に気配を感じてふと見上げると、電線にスリムなスズメの様な鳥が、逃げもせず留まっています。
どうやらヒバリの様ですが、いつもと違う動きに戸惑っているうち去っていきました。何なんだ!?
分かってきました。5月連休頃から田んぼの耕耘が始まったのです。続いて水が入り、田植えも完了。
このヒバリのつがいは、巣を壊され行き場に困っていた様です。
水が入る前は凌げても、それは一時のこと。
そして、春先からあれだけ自分が縄張りを主張してきた以上、隣が譲ってくれるはずも無し!・・・それで途方に暮れている様に見えたのかも。
ダイサギ (2)(640x428) IMG_4251 (640x482)

今ではカルガモやダイサギが我が物顔で、そこらじゅうかっ歩しています。

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【葉身分析センターより 2016年4月8日 その2】 今日は『花祭り』・・・お釈迦様の誕生日です。

〔このブログは、東洋グリーン葉身分析をご利用のお客様に4月8日にお送りした『傾向と対策』・『葉身分析Weekly!』を、再構成したものです。 最新の情報に比べて半月~1か月程度のタイムラグが生じていることがあります(・・・・詳しくは、こちら)〕

 

【葉身分析センターより 2016年4月8日 その2】 今日は『花祭り』・・・お釈迦様の誕生日です。

 

先日、とある雑草学の大家の先生から、良寛和尚の、素敵な歌を教えて頂きました。

「鉢の子に 菫(すみれ)たんぽぽこきまぜて 三世(みよ)の仏にたてまつりてむ」

 

菫と蒲公英 20160408

この写真はウチのバス停の近くで今朝撮ったものです。 早春の淡いタチツボスミレから、春本番の黄色いタンポポへの移り変わり・・・この歌も、今の季節でしょうか。
桜も満開。 明るい春の野を歩く良寛さんが嬉しくなって、托鉢で施し物を頂くための木の鉢に花を摘み、感謝の祈りを捧げた気持ちもわかる気がします。
(ちなみに良寛さん、このあと大切な鉢を置き忘れて、大慌てしたようです。)

そういえば最近の流行歌も、タンポポを「しあわせは必ず黄色でできてる」と歌ってました。 この間、およそ200年。 春の喜びは、変わらないようですね。

 

ただ、浮かれてばかりもいられません。 今年の夏を乗り切れるかどうか、この春の作業が大きなポイントになります。 今日付けで葉身分析目標値も 「春」に切り替えました。 「ベントグリーンを夏越しさせる9つのステップ」の 『STEP2 春』もご参考の上、適切な作業実施をお願いします。

 

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散歩が仕事 7

番外編ばかり調子に乗って書いていたら、とうとうボツになった。
真面目に書かなくては。

5圃場にしているグリーンに肥料を撒いた。あまり手を掛けずにいたので、床土の肥料分が少ないようだ。
肥料をやっても、すぐ色褪せして来る。梅雨も間近、夏前の最後の粒肥をやろう。
水の抜けが悪い。散水しても、すぐ水が溜まってしまう。エアレーションしないと。
もう少し肥料を溶かしたいので、時間を空けて散水しよう。
この間、ケラがいたので殺虫剤を撒いたら、翌日ムネアカセンチコガネが転がっていた。可哀相な事をした。

最終組のお客さん達は6番ホールまで行っている。
このコースは、歩いたこと無いから、1番ティーに作業車を停めて、圃場までの5ホールを歩こう。
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コースのフェンスに近い所を、猫が歩いている。どうやら、お決まりの散歩道のようだ。獲物でもいるのか?

このコースは、ベントと高麗の2グリーンだ。以前なら、半々に使っていただろうけれど、この御時勢、高麗グリーンはベントグリーンの更新作業をするとき以外は使われない。
8手間をかけることが少ないので、芝の密度は低くなってしまう。
殺菌もほとんどしていないから、立派なフェアリーリングが育っている。もう少し、手を掛けてやらなくては。

調整池と言うか、鑑賞池と言うか、もう少し綺麗にしないとね。
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あれ、何かが動いている。

ザリガニではないか。背泳ぎのスタートでもする心算か。
朽ちた杭のどれにもくっついている。子供らが見たら、取り放題だな。6

このホールのグリーンはカタビラだけでなく、苔も多い。
いや違う、ツメクサだ。紛らわしい。早く退治をしなくては。

9あ、カブトムシの死骸が散らばっている。5月末にカブトムシ!?
やっぱ、温暖化か?
折角出て来たのに、カラスにやられたようだ。腹だけ食われているので、まだ生きている。食物連鎖の一環と言う事で、納得しよう。
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コース外の田んぼの脇に何かが。
タヌキかと思えば、ハクビシンでもなさそう。あなぐまとは違う。痩せたアライグマか?畦道で何を捜しているのだ?
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もう一度、ナセリに水を撒いて・・・
そして、今日もゴルフ場は暮れてゆく。

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【葉身分析センターより 2016年4月8日 その1】 ベントの動き出しを確認、目標値「春」に切り替えです。

〔このブログは、東洋グリーン葉身分析をご利用のお客様に4月8日にお送りした『傾向と対策』・『葉身分析Weekly!』を、再構成したものです。 最新の情報に比べて半月~1か月程度のタイムラグが生じていることがあります(・・・・詳しくは、こちら)〕

 

【葉身分析センターより 2016年4月8日 その1】 ベントの動き出しを確認、目標値「春」に切り替えです。

 

前回お知らせしたモクレンに続き、桜(ソメイヨシノ)も平年より5日程度早く開花しました。
葉身分析値にも動きが出てきましたので、目標値を今日付けで『春』に切り替えます。

東京の毎日の気温(2015年12月~2016年4月と平年値)

東京の気温を見ても(上図)、3/27以降は最低気温が5℃を割り込むことも無くなり、それを受けて遅れていたフルクタンも動き出し、4月7日の時点ではほとんどの地域で減少が始まっています。 葉身のリン・カリも上昇し始めました。
温度の上昇とともに冬季の休眠が解除され(脱順化)、代謝反応が活性化して葉の中の葉緑素や酵素タンパクが再合成されるとともに、新しい葉や根の形成が旺盛に行なわていることがうかがわれます。

これからしばらくは、ベントグラスには最適な温度になります。 光合成も地上部や地下部の生長も活発に行なえる温度帯なので、しっかり施肥して光合成を促進し炭水化物をたっぷり作って、梅雨までに植物体と土壌の若返りを図りたい時期ですが、体内の窒素レベルが過剰になると、葉の生長ばかりに炭水化物が消費されてしまいます。 土壌や体内の窒素レベルを確認の上、緩効性肥料で窒素不足が起こらないようにベースラインを作り、更新作業時にはさらに液肥でワンポイント的に窒素レベルを高め、作業からの回復を促すというような、厳密な窒素コントロールが必要な時期です。
その方法をはじめ、この『春のひと山』の具体的な作業については、「ベントグリーンを夏越しさせる9つのステップ」の『STEP2 春』をご参考ください。

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芝生と雑草 107・・・ノミノフスマ

ノミノフスマ B (4)ミノフスマ:ナデシコ科。ハコベ属。越年草。
国内では北海道から九州まで分布し、やや湿気を好み田畑の周辺によく見かけます。
花期:春~夏
草丈:~30㎝  秋発芽、春に茎が増え株になりますが、寝るため、他の草の隙間を縫って生活している様に見えることが有ります。
花径:約6mm、色: 白、花弁:5枚(深く切れ込みが有る)長い花柄を持ちます。
葉の大きさ:約8mm×20mm、長楕円型(先は鋭角)、対生で柄は有りません。

ノミノフスマ B (2) ノミノフスマ B (1)
ノミノ・・・という名の草は、およそ前回のノミノツヅリとこのノミノフスマ。
意外にイヌ・・や、カラス・・、スズメ・・ほどたくさんは有りません。

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芝生と雑草 106・・・ノミノツヅリ

ゴールデンウイーク最中、気が付くと辺りは草だらけになっています。たしか、ツクシが生えてきた頃までは気にしていたのですが、ヒバリが泣いてツバメが舞い始めるころから、視線が上に向いてしまったようです。
ご存知の様に、ツバメは早速巣作りを始め、軒先だけでなく倉庫の中も絶好の場所に見えるようです。でも、万一金曜日の夕方倉庫に入ると月曜朝までお泊りとなってしまいます。親は何とか辛抱しても、ヒナは大変なことになってしまうのです。
そうです! 心を鬼にして倉庫のシャッター番をしているうちに、草の事は忘れてしまったのです。
ノミノツヅリ (1)
さて、今日の草はノミノツヅリ。柏の試験圃場のコウライシバの中に見つけました。
ノミノツヅリ:ナデシコ科、ノミノツヅリ属。越年草。世界中に分布し、空き地、路傍、田畑、舗装路の割れ目など広く生育します。花期:春〜初夏。(成長すると体じゅうに腺毛が見られるネバリノミノツヅリが有ります。)ノミノツヅリ (3)

草丈:~20㎝  秋発芽、春には立ち上がり節ごとに2つに分岐し株は大きくなります。
花径:約5mm、色: 白、花弁:5枚・楕円形
葉の大きさ:約5mm×7mm、卵型(先は鋭角)

ノミノツヅリ (4) ノミノツヅリ (2)ノミノツヅリ(蚤の綴り)、今どきの解釈なら、蚤のニューファッション!!!
あっ!最近は蚤ってあまり見ないですね!?

芝地の雑草でお困りの方は、こちらをご参照ください。

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